本「エッセンシャル思考」を読みました

アウトプット習慣の一環として、最近読んだ本のまとめをしてみたいと思います。

実は読書が好きなのですが、小説・実用書問わず「読んだ内容をふんわりとしか覚えていない」ことにもったいなさを感じていました。

「おすすめの本ある?」と聞かれて、あの本良かったな~でも何がよかったんだろう~そもそもどんな内容だっけ~…となることしばしば。。

読みながらメモすると読書の速度は落ちますが、自分がちゃんと理解しながら読み進めているかチェックする機能になりました。本によって、またやっていこうと思います。

「エッセンシャル思考」

著者:グレッグ・マキューン(Greg McKeown) 訳:高橋 璃子

感想:
サクサク読めました。

自分自身、人から誘われたらうれしくなって断れなかったり、選択肢を捨てられずに中途半端な答えを出してしまうことが課題と感じています。

本当に自分がしたいことは何か。

物事を見極める力をつけ、不要なものは捨てる。そしてよい循環(習慣)を回す。 「言われなくても分かってるよ!」という内容ではあるのですが、この本自体もエッセンシャル思考的にまとめられていて、無駄はないが痒い所に手が届く説明でした。

個人的にぐっと来た言葉は、「見極める技術」での 「選ぶ力は自分だけのものであり、何者にも奪えない」 でした。

■エッセンシャル思考とは何か

一言で表すと「より少なく、しかしより良く」を貫く生き方のこと。
エッセンシャル思考を身に着けるには、以下の基本を理解することが不可欠。

  1. 選択
    時間とエネルギーの使い方を選ぶ

  2. ノイズ
    世の中の大半のものはノイズ→何が重要かを正しく見極める必要がある

  3. トレードオフ
    何かを選ぶことは、何かを捨てること
    何かにイエスということは、その他全てにノーと言うこと
    トレードオフから目を背けてもトレードオフから逃れることはできない

3部構成で正しく「減らす」技術について紹介。

■見極める技術

*「最高の成果」とは

  • 正しいこと(何をやるか) を
  • 正しい理由(なぜやるか) で
  • 正しい時期(いつやるか) に    やることで生まれる。

*本当に重要な物事を見極めるために必要な事

  • じっくりと考える余裕
  • 情報を集める時間
  • 遊び心…子供の頃、どんな遊びにわくわくしたか?
  • 十分な睡眠…8時間
    現代人の最優先課題は、優先順位づけの能力をキープすることだ。そのための睡眠。
  • 何を選ぶかという厳密な基準
    絶対にイエスだと言い切れないなら、それはすなわちノーである。
    「90点ルールを取り入れる」
    最重要基準をひとつ用意し、その基準にしたがって選択肢を100点満点で評価する
    90点未満は切り捨てる

*突然舞い込んできたチャンスを正しく選別するプロセス

  1. そのチャンスについて記述する
  2. 考慮に値するチャンスの「最低限これだけは満たしてほしい基準」を3つ書き出す
  3. 考慮に値するチャンスの「こうだったら最高の基準」を3つ書き出す
    すべて満たすものだけが、考慮に値するチャンス

*自分にとってのいい転職先
「自分は何が大好きか」「自分は何に向いているか」「どうやって世の中の役に立てるか」 →これしかない、と思えることをひとつだけ見つけること

■捨てる技術

*「ほとんどあらゆるものは、徹底的に無価値である」
・努力の量と成果が比例するという考え方を捨てる

大多数の物事が不要と考える
決定的に重要なことだけをとる

*何かチャンスがめぐってきたときの判断基準
 「もしもこの話が来ていなかったら、自分から積極的にチャンスを求めにいくだろうか」

*「本質目標」を決める
具体的、かつ魅力的な戦略のこと。
ひとつの決断によって、その後のあらゆる決断を不要にする。

* 上手な断り方

  • 判断を 関係性から切り離す
  • 直接的でない表現を使う
  • トレードオフに目をむける ここでイエスと言ったら、自分は何を失うのだろう、を考える
  • 誰もが何かを売り込んでいる
  • 目先の好印象よりも、長期的な敬意を手に入れる
  • 曖昧なイエスはただの迷惑

*何かをやめるときに「逆プロトタイプ」
 今やっていることを試験的にやめてみて、不都合があるか確かめる。なければやめる。

*「編集力」をつける

  1. 削除する
    決断の本質は、選択肢を減らすこと
  2. 凝縮する
    言いたいことを最大限かつ簡潔に言えているか?を問う
  3. 修正する
    仕事や生き方でも自分の本質的な目標を明確にしておけば、それに合わせて行動を修正できる
  4. 抑制する まずは立ち止まって、様子を見る
    こまめに行動を振り返り、生き方の小さな編集を重ねた方がいい

*境界線を引く
仕事、人
譲れない線をあらかじめ明確に引き、不用意に入ってこられないようにする

  • 自分の境界線がどこかを知る
  • 難しい相手とは事前に契約を結ぶ(互いを侵害しない)

■しくみ化の技術

努力と根性で上記をやるのではなく、自動的に実現するしくみをつくる。

*最悪の事態を想定する
ものごとはけっして思うように進まない。
準備と計画に全力を注ぐ。いざというときに備えて貯蓄する。

  • 徹底的に準備する
  • 見積もりは1.5倍で考える
  • リスクマネジメント

    1. どこにどんなリスクがあるか
    2. どんなものや人が、どの程度の危険にさらされてるか
    3. それらはどの程度傷つきやすいか
    4. リスクは個人や事業、国にとってどの程度の経済的負担となるか
    5. リスク軽減と経済・社会の回復力強化のためにどのような投資を行うべきか

ボトルネックを解消する
 何が妨げになっているのかを特定し、もっとも効果的に処置をする。

  1. めざすことを明確にする
    「最終的にどこへたどり着きたいのか」をまずはじめに自問する

  2. ボトルネックを特定する
    「この仕事をやりとげる上で、邪魔になるものはなにか」
    目標達成を邪魔する行動は、どれほど前向きなものであっても疑ってかかる必要がある

  3. 邪魔なものを取り除く

    ・小さな一歩を積み重ねる
    人間のモチベーションに最も効果的なのは「前進しているという感覚」
    「完璧をめざすより、まずは終わらせろ」
     →「重要なことをやり遂げるために、最低限意味のある進歩は何か」を考える

    例)ピクサー 場面のストーリーボード(紙芝居)を作成 → つなぎ合わせ × 何百回 映画ができる → 小数人に見せてフィードバックをもらう → 修正 × 何回

・「早く小さく」始める
締め切り数週間前に10分間準備してみる
「今すぐできる、最低限の準備は何だろう」と考える

・進歩を目に見えるものにする
記録を取る

重要なことをやり遂げるために、日頃からの習慣にする

*悪い癖を正しい習慣に変える方法
習慣には3つの要素がある。
トリガー」「行動」「報酬

  • 行動を引き起こすトリガーを知る
     例)目覚ましが鳴ったらメールを見ちゃう、お菓子屋を見かけたらケーキを買っちゃう…
    →目覚ましが鳴ったら本を読む、お菓子屋を見かけたら向かいの総菜屋でサラダを買う
  • 新しいトリガーを作る
  • 難しいことから手を付ける
  • 曜日ごとにやることを変える
  • 習慣作りはひとつずつ 一つだけ新しい習慣をはじめ、定着したら次に取り組む

章単位のご紹介

集中 - 「今、何が重要か」を考える

・過去や未来にとらわれない
 私たちの行動が意味を持つのは、「」しかない
(未来や過去は想像の中にあるだけ)
・集中の対象を一つに決める
マルチタスクはできるが、その中で集中できるのは一つだけ。≠マルチフォーカス
・マインドフルネスを取り入れる

未来 - エッセンシャル思考を生きる

人生に意味と目的を見出し、本当に重要なことを成し遂げること
 =「選ぶ」ということが重要
自分の選択を心から誇りに思える

・エッセンシャル思考を身に着けるにはそれなりに時間がかかる
が、いったん身に着ければ一生ものの効果
・迷わない
・流されない
・日々が楽しくなる

*人生の分かれ道に直面したら
本当に重要なのは何か?」を自分に問いかける

終 - エッセンシャル思考のリーダーシップ

FCS(フォーカス)の考え方
「少数のことをよりよくやれ」
「正しい情報を正しい人に正しいタイミングで伝えろ」
「意思決定のスピードを追求しろ」

・チームのパフォーマンスは目的の明確さに大きく左右される

*エッセンシャル思考のリーダーシップ

  • 人材の選別にこだわりぬく
  • 目的が完全に明確になるまで話し合う
  • メンバーの役割を曖昧にしない
  • 小さな進歩を重ねているか、適切にチェックする